2025年3月14日
モデルルームで働く事務とは、具体的にどのような業務に従事するのか疑問に感じる人がいるでしょう。
モデルルームの事務の仕事は、さまざまな要素が求められることが特徴です。
この記事では、モデルルームで働く事務の仕事内容について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
モデルルームや住宅展示場で働く事務とは?
モデルルームとは、不動産会社などが販売促進を目的に、実際に売り出す物件と同様の間取りや設備で建てた住宅のことです。
実際の生活イメージが湧きやすいように、家具家電や設備などが整っています。
モデルルームは分譲マンションに対して用いられる言葉で、戸建て住宅に対しては「モデルハウス」の言葉を使用するのが一般的です。
モデルルームやモデルハウスと混合されやすい言葉に「住宅展示場」があります。
住宅展示場とは、複数のハウスメーカーや工務店が同じエリアにモデルハウスを建てて公開している場所のことです。
戸建て住宅を扱う点と、複数のモデルハウスを一度に見学できる点でモデルルームとは異なります。
モデルルームや住宅展示場で働く事務は、見学の予約受付けやお客様のご案内、お客様のデータ入力、アンケート回収など、その業務はさまざまです。
モデルルームで働く事務の仕事内容
モデルルームの事務の仕事内容には、来客者対応といった接客が含まれるため、一般的なオフィスワークのイメージとは少し異なるかもしれません。
しかし、全体的な業務の割合としては、事務業務が大半を占めます。
具体的には、以下に挙げる4つの仕事です。
●事務作業
●来客者対応
●イベント対応
●清掃業務
それぞれについて詳しく解説します。
事務作業
お客様の個人情報のデータ入力や書類作成などの事務作業があります。
チラシを作ったり、ダイレクトメールの作成や封入をしたり、さらには発送作業を任されることもあるでしょう。
所定のフォーマットに沿って事務作業を進めることが多いため、高度なPCスキルは求められませんが、
ワードやエクセルなどの基本的な操作はできるようにしておくと安心です。
ほかにも、モデルルームの運営に必要な備品やパンフレットの在庫状況を管理したり、必要に応じて発注したりする作業を担当することがあります。
細かい部分にまで気を配りながら仕事を進めることが大切です。
来客対応
来客者対応は、重要な仕事の1つです。お客様と最初に接する際は、笑顔で明るく出迎えましょう。
お客様の緊張をやわらげ、リラックスしてもらえるような働きかけが必要です。
来場時にアンケートへの回答が必要な場合はその場で記入を促し、その後営業担当へ引き継ぎます。
予約なしでお客様が来場する場合もあるでしょう。
慌てずに、マニュアルに沿って適切にご案内します。
住宅の購入は、お客様にとって大きな決断です。
どのようなシチュエーションでも丁寧な対応が求められます。
イベント対応
モデルルームでは、土日や祝日にイベントを開催することがあります。
トークショーやものづくり体験、お菓子の配布など、さまざまな楽しいイベントを企画するでしょう。
子ども向けのイベントでは、特に笑顔で明るく接することがポイントです。
イベントには予約制のものもあれば、当日参加可能なイベントもあるでしょう。
急に来場したお客様に対しても、丁寧な接客が求められます。
一般的な事務とは少し求められる要素が異なりますが、イベント対応はモデルルームで働くにあたって大切な業務の1つです。
来場したお客様に少しでも興味を持っていただけるよう、自ら積極的に動くことが求められます。
清掃業務
モデルルームは、お客様に「こんな家に住みたい」と思ってもらえる場所でなくてはなりません。
常に整理整頓され、清潔な状態を保つ必要があります。そのため、こまめな清掃作業が不可欠です。
特にお客様の視界に入りやすい部分や、お客様が頻繁に手を触れる場所は、お客様がいないタイミングで掃除して清潔を保つようにしましょう。
家具の位置などもこまめに確認し、定位置からずれている場合は整えておきます。
玄関は靴やスリッパが散らかりやすい場所です。
こまめにチェックして、整えるようにしましょう。
モデルルームの事務に向いている人の特徴
これまで経験してきたことや自分の強みを、モデルルームの事務の仕事で活かせる場合があります。
以下のような特徴がある人は、適性があるといえるでしょう。
●人と接することが好きな人
●建築やインテリアに興味がある人
●細やかな気配りができる人
●事務や接客の経験がある人
●土日祝日に勤務できる人
それぞれについて詳しく解説します。
人と接することが好きな人
モデルルームの事務は、受付業務を担当する事もあります。
そのため、人とのコミュニケーションが好きで、さまざまな人との出会いを楽しめる人は、モデルルームの事務に向いているでしょう。
モデルルームには、多くの子ども連れのお客様が来場します。
子どもが好きで上手にコミュニケーションが取れる人であれば、現場で重宝されるはずです。
お客様と接する際に大切なのは、臨機応変さであるといえます。
たとえ家族構成が同じでも、お客様のニーズはそれぞれ異なるためです。
何気ない会話のなかからお客様のニーズを読み取り、柔軟に対応することが求められます。
建築やインテリアに興味がある人
モデルルームの室内は、おしゃれなインテリアで彩られています。
普段からインテリアに興味があり、室内をきれいに見せることにこだわりがある人はにとっては、わくわくする職場でしょう。
また、モデルルームには新しい建築技術が施されていることが多く、建築に興味がある人にとってもやりがいを感じられる職場です。
お客様とインテリアや建築について深い話ができれば、お客様の信頼を得ることにもつながるでしょう。
細やかな気配りができる人
アンケートの案内や回収、お茶を出すこともモデルルームの事務の仕事の1つです。
お客様が気持ちよく過ごせるように、適切なタイミングをはかり、心のこもったサービスを提供しましょう。
また、お客様の動向を把握し、スムーズに営業担当へ引き継ぐ心配りも大切です。
ときには、指示された業務をこなすだけではなく、自分で考えて行動することが求められるでしょう。
そのため、常に周囲の状況を観察し、その場に応じた細かな気配りができることが大切です。
事務や接客の経験がある人
接客業の経験がある人は、モデルルームの事務に経験を活かせるでしょう。
住宅の購入は、お客様の人生にとって大きな決断です。
丁寧な対応と質の高いサービスを提供する必要があります。
また、事務の経験も活かすことが可能です。
ダイレクトメールやチラシの作成を担当することがあるため、ワードやエクセルを使いこなせると作業がはかどるでしょう。
事務や接客が未経験でも採用されるケースは多くあるため、経験がないことを理由に諦める必要はありません。
ワードやエクセルなどは独学でも習得できるため、就業までに最低限のスキルを身に付けておくことをおすすめします。
土日祝日に勤務できる人
モデルルームが混雑するのは、土日祝日です。
週末には子ども向けのイベントを開催することが多く、平日と比較すると来場者数が一気に増えます。
そのため、土日祝日に勤務できることは必須条件です。
反対に、平日は来場者数が落ち着き、比較的余裕をもって過ごせます。
平日に事務作業や清掃をまとめてこなすこともあるでしょう。
土日祝日にまとめて長く働きたい人や、平日に休みを取りたい人に適した職場といえます。
モデルルームで事務として働く方法
モデルルームの事務として働きたい場合は、求人情報誌や求人サイトをチェックしてみましょう。
ほかにも、派遣会社に登録して仕事を紹介してもらったり、転職エージェントを活用したりする方法があります。
基本的にモデルルームの事務は、会社によって仕事内容が大きく異なることはありません。
しかし、雇用条件が異なるため、自分自身の希望を明確にし、希望に合った働き方ができる会社を選ぶ必要があります。
正社員、派遣、アルバイト、パートなど、雇用形態はさまざまです。
求人票をチェックする際は、雇用形態や給与、休日、福利厚生などによく目を通し、希望に近い求人を探しましょう。
モデルルームはまれに駅から離れた場所にあることもあり、通勤がネックになる可能性があります。
自宅から通勤可能かどうかを事前に確認しておきましょう。
通勤は毎日のことであるため、長時間の移動がストレスになることがあります。
できるだけ自宅から通いやすい職場を選ぶとよいでしょう。
モデルルームの事務として活躍しよう
モデルルームの事務は、受付や来客対応、事務作業、清掃などさまざまな業務を担当します。
接客や事務の経験があれば、仕事に活かせるでしょう。
住宅の購入は、多くの人にとって一生に1度といっていいくらいの大きな決断です。
モデルルームの接客には、常に丁寧さが求められます。人とのコミュニケーションが好きで、気配りができる人なら活躍できるでしょう。
モデルルームの事務に活かせる経験があれば、積極的にアピールすることをおすすめします。
たとえ経験がなくとも、諦める必要はありません。
お客様の気持ちに寄り添い、笑顔でおもてなしすることが大切です。
興味のある人は、積極的にチャレンジしてみましょう。